【五十肩】
突然の痛みが出てしまい、肩を動かせなくなることがあります。
これは、40〜50代の方に多く見られる症状になります。
慢性的な肩の痛みとは違って、「腕がい上がらない」「痛みで寝れない」「じっとしていても痛い」など様々な症状があります。
ここでは、このような症状でお困りの方に五十肩の原因から自分で行える症状改善ストレッチ法についてご紹介したいと思います。
五十肩って何?
まず初めに五十肩について説明していきたいと思います。
五十肩とは別名「肩関節周囲炎」と言います。
名前の通り関節周辺に炎症が起きている状態になります。
日々動かしている関節の一つである関節が肩になります。
長年、肩や腕を動かして生活することで肩関節の周りにある筋肉や腱に疲労が溜まってしまい脆く(もろく)なっていってしまいます。
脆くなった筋肉や腱は固くなり柔軟性が無くなり、壊れやすくなってしまいます。
このように、筋肉や腱が壊れてしまうことで、炎症が出てしまい痛みになってしまいます。
この炎症が出ているときに激しい痛みになってしまい、肩や腕を動かすことができなくなってしまいます。
しかし、安静にし時間が経つことで炎症が落ち着き痛みが和らぎますが、安静のために肩を動かさなかったことで、筋肉どうしや腱どうしがくっついてしまい肩の動きに引っかかりが出てしまいます。
このような状態になってしまうと、安静にしているだけではなかなか回復しにくくなってしまします。
さらに言うと、もともと体が固く柔軟性がない方は関節の可動域が狭いため【五十肩(肩関節周囲炎)】になりやすいと言われています。
五十肩の症状レベル
五十肩には4つのレベルがあります。
自分が今どこのレベルにいるのかをわかりやすいように1つ1つ詳しくご紹介していきます。
❶発症期(数週間〜数ヶ月)
この症状の際は、炎症が出始めているのでだんだんと痛みが出てくる症状になります。
・決まった場所に炎症症状がでており、段々と痛みが強くなってくる。
・痛める原因がないのにも関わらず、急な痛みが出る。
・痛めた時期がわからない。
❷炎症期(10日〜2週間)
この状態の際は、完全に炎症が出てしまっています。ですので、激しい痛みになってしまい動かすことも辛くなります。
・肩を動かすことで激しい痛みが出でくる。
・じっと安静にしていても痛みがある。
・激しい痛みが、肩の周りから腕にかけて出てしまう。
・大きく動かすことで突っ張るような痛みが出る。
❸回復期(約1ヶ月)
ここでは、段々と炎症が落ち着いてきているため痛みが少しずつ減っていきます。
・痛みのある部分がはっきりしてくる。
・動かせる範囲が広くなり、痛みが改善してくる。
・痛みが落ち着き安心して激しく動かしてしまうと痛みがぶり返す。
❹炎症沈静期
この時期になってくると炎症はなくなり痛みが落ち着きますが、筋肉や腱の癒着による固さが残ってしまうことがあります。
固さが残ってしまった際は、リハビリや治療が必要になります。
・動かしても痛みが出なくなってくるが、肩の動かしにくさが残ってしまう。
皆さんの症状はどの段階でしょうか?
急な肩の痛みがある方は、上の症状に当てはまらないか確認してみましょう。
五十肩改善ストレッチ法
ではここからは五十肩を改善するためのストレッチ法についてご紹介したいと思います。
1つ注意があります!!
五十肩は体勢によっては強い痛みが出やすいものになりますので、ご自分の無理のない範囲でこのストレッチを行うようにしてください。
では行ってみましょう!!
ストレッチ①
このストレッチでは、肩に関係するお腹の筋肉や胸の筋肉をストレッチすることができます。
【やり方】
1、仰向けになり、両膝を立てるようにしましょう。
2、1の状態のまま両手を体の真横に開る範囲で開きます。※慣れてきたら肩の角度をつけて行うようにしましょう。
3、頭や肩の部分が左右に動かないように上半身を固定するような意識をしながら、立てた両膝を閉じたまま左右捻るように動かしましょう。
(※両膝を地じた状態のまま、右に倒したら3〜5秒止め、一度膝を立てます。その後に反対の左の方に膝を倒し3〜5秒止めましょう。)
このように動かすことで、肩に関係してくる筋肉の脇腹になる腹斜金(フクシャキン)、大胸筋(ダイキョウキン)を伸ばすことができます。
1〜3の動作を繰り返し行いましょう。
目安としては、 1日 左右交互に10回 3セット行うようにしましょう。
ストレッチ②
このストレッチでは、肩周りの筋肉を動かしていくようになります。
【やり方】
1、負担のないように椅子に座って行いましょう。
2、椅子に座った状態で、両腕を真下に下ろすように力を抜きます。
3、力を抜いた状態から、肩をすぼめるように力を入れます。
4、力を入れた状態から、ゆっくり力をにいて腕を真下に下ろすようにします。
ここでは、肩の大きな筋肉の僧帽筋(ソウボウキン)を動かすことができます。
2〜4の動作を繰り返し行いましょう。
目安としては、 1日 10回 3セットを行いましょう。
ストレッチ③
このストレッチは②のストレッチと同じように肩周囲の筋肉を動かすことができます。
【やり方】
1、負担のないように椅子に座って行いましょう。
2、椅子に座った状態で、両腕を真下に下ろすように力を抜きます。
3、腕の力をに抜いた状態で胸を張るようにします。
4、肩で縁を描くように、肩をすぼめながら前に肩を動かしましょう。
5、そのまま、肩を下に下ろしながら最初の位置に肩を戻します。
このストレッチでは、胸の筋肉、肩の筋肉、背中の筋肉と多くの筋肉を動かすことができます。
前に回すやり方を行ったら、反対にも回していきましょう。
2〜5の動作を繰り返し行います。
目安としては、 1日 前後10回 3セット 行いましょう。
ストレッチ④
1、四つ這いになり、肩の真下に手首がくるようにしましょう。※手首が痛い際はコブシで手をついてください。
2、四つ這いの状態で、肩甲骨を頭の方へゆっくりと行けるところまで近づけましょう。この時に、肘が曲がらないように注意してください。
(耳と肩を近づけるようなイメージで行います。)
3、次は肩甲骨をお尻のほうへゆっくり戻します。(耳と肩を話していくイメージで行いましょう。)
このストレッチでは、肩の筋肉、背中の筋肉を動かすことができます
この動作の 1〜3をゆっくりと繰り返し行います。
目安としては 1日 5〜10回 3セット 行いましょう。
※4つのストレッチの注意点
①痛みの感じない範囲で行う。
②呼吸は止めずリラックスして行う。
③伸ばしている、動かしている筋肉を意識しましょう。
④毎日行う習慣をつけましょう。
⑤ストレッチを行うのは入浴後がオススメ。
まとめ
皆さん、お疲れ様でした!
ストレッチは覚えることはできましたか?
無理をして行わなくても大丈夫ですので、自分のペースで行ってみてくださいね。
五十肩は40〜50代の方に多くみられる症状になります。
突然の激しい痛みや肩が動かしにくくなり腕が上がらなくなってしまい、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
しっかり、自分の症状がどのような状態なのかを理解し対処をしましょう。
症状の状態によってはストレッチが逆効果になってしまいますので注意して行うようにしましょう。
また、安静にすることで痛みを取ることができますが、筋肉や腱の固さが残ってしまいますので根本的な解決をするためにも治療をオススメします。